日本の寝具は(勝手に)世界一だと思っています。なぜなら、日本は寝具にとって厳しい環境だからです。
四季があるというのは情緒面でいえばいいことかもしれませんが、寝具にとっては大きな障害になります。
気温・湿度の変化が激しい・・・さらに地域の環境も大きくことなります。
逆にいえば厳しい環境だからこそ、寝具はそれに合わせようと切磋琢磨することで進化してきたともいえそうです。
私達「ふとんのプロ」は、毎日寝具と接していますので、その進化を実感します。
ただ、この進化は、毎日ふとんに接している私達には常識ですが、一般のお客様はその進化を実感することは難しいと思います。買い換え頻度が高くないからです。
なので、いざ「ふとんを買い替えよう!」と思っても、進化についていっていないので(悪い意味ではなく)何を基準にして選択をすればいいのかがわからないのです。
特に季節の変わり目には、そのようなお客様が多くご来店していただいています。
そこで、今回は季節の変わり目=梅雨時期の寝具を選ぶ際の基準を記載してみたいと思います。
1. 吸湿性と通気性
梅雨の時期には、寝ている間に汗をかきやすくなります。湿気を吸収しやすい素材を選ぶことで、肌のべたつきを抑えることができます。コットンやリネンなどの天然素材は吸湿性が高く、通気性も良いため、寝具として最適です。これらの素材は、汗を素早く吸収し、放出することで、寝具の湿気をコントロールします。また、通気性の良い寝具は、空気の流れを促進し、涼しい寝心地を提供します。
2. 抗菌・防臭効果
高湿度の環境では、雑菌やカビが繁殖しやすくなります。抗菌加工が施された寝具を選ぶことで、雑菌の繁殖を防ぎ、清潔な環境を保つことができます。さらに、防臭効果のある寝具を使用することで、汗や湿気による嫌な臭いを抑えることができます。これにより、爽やかな寝心地が維持され、リラックスして眠ることができます。
3. 洗濯のしやすさ
梅雨の時期には、寝具を頻繁に洗濯する必要があります。特にシーツや枕カバーは、汗や皮脂で汚れやすく、こまめに洗うことで清潔さを保つことが重要です。家庭用洗濯機で簡単に洗える寝具を選ぶと、手間をかけずに清潔な状態を保つことができます。速乾性のある素材を選ぶと、洗濯後すぐに使用できるため、梅雨の時期でも快適に過ごせます。
4. 速乾性
湿度が高い梅雨の時期には、寝具が乾きにくくなることが多いです。速乾性に優れた寝具を選ぶことで、洗濯後すぐに使用できる状態を保つことができます。特に、速乾性のあるシーツやカバー類は、雨の日でも短時間で乾き、カビの発生を防ぐことができます。
5. 肌触りの良さ
快適な睡眠を得るためには、肌触りの良い寝具を選ぶことも重要です。特に敏感肌の方には、柔らかくて肌に優しい素材が適しています。コットンやリネンなどの天然素材は、肌触りが良く、快適な寝心地を提供します。また、これらの素材は通気性が良く、寝ている間に体温を適切に調節してくれます。
6. 調湿機能
梅雨時期に快適な睡眠を保つためには、調湿機能を持つ寝具を選ぶこともポイントです。調湿機能を持つ素材は、湿気を吸収し、必要に応じて放出することで、寝具内の湿度を適切にコントロールします。これにより、湿気による不快感を軽減し、快適な睡眠環境を提供します。
7. 温度調整機能
梅雨の時期は気温が上がりやすく、寝苦しくなることがあります。温度調整機能を持つ寝具を選ぶことで、寝具内の温度を適切に保ち、快適な睡眠をサポートします。例えば、接触冷感素材を使用したシーツや枕カバーは、ひんやりとした感触で、寝苦しさを軽減してくれます。
まとめ
梅雨の時期を快適に過ごすためには、吸湿性・通気性、抗菌・防臭効果、洗濯のしやすさ、速乾性、肌触りの良さといった条件を満たす寝具を選ぶことが大切です。快適な睡眠環境を整え、ジメジメとした梅雨を乗り切りましょう。