~服の「あいもの」は浸透しているのに、なぜ【ふとん】の「合い掛け」は知られていないのか~
4月・5月・6月、もっと言えば10月あたりは、一般的には過ごしやすい時期とか言われますが、本当でしょうか?
最近の身体的危険を感じる夏と比較すると、確かに春・秋は過ごしやすいのも事実です。
でも、夏と冬は結構単純だったりするのも事実だと思います。
ただ暑い・ただ寒いというのであれば、対処の仕方が単純なので、比較的やりやすかったりします。
結構、寒い日があったり暑い日があったりと変化が激しい方が体調を崩しやすかったりします。環境の変化に体が付いていけていないからだと思います。
そんな春秋の季節になると、いつも(ふとんのプロとして)思うことがあります。
「服には春・秋もの(あい・あいもの)というのがあるのに、なぜ【ふとん】にはないのだろう?」と・・・
【春・秋(あい)】の時期は、思っている以上に長い!
私もそうなのですが、1年を春夏秋冬の4つに分けた場合、「春と秋」に比べて「夏と冬」というのは長いという感覚があります。
毎年のように聞く言葉があります。(私も言っていますが・・・・)
「もう5月なのに寒いね。」
いや、5月は寒いのです!
というか、暑い日の方が少ない。
なんとなくの印象で、暖かいイメージがありますが、思っている以上に5月は寒い。
という風に考えると、私見ですが、季節は3つに区分できそうです。
暑い時期・寒い時期・あい(合い)の時期です。
さらにこの時期を、月で考えてみると、
暑い時期:7・8・9・10月
寒い時期:12・1・2・3月
あい(合い)の時期:4・5・6・10月
あくまで感覚の世界ですが、それぞれの時期は4ヵ月ごとになりそうです。
あらためて考えてみると、あい(合い)の時期は意外に長いと思えてきます。
[合い]の季節感は、服よりも【ふとん】の方がより重要
春物・秋物・あいものという考え方は、服には普通です。
ですが、体調の面から考えれば【ふとん】の方が、服よりもより重要だと思っています。
確かに、服は【ふとん】と違って、人の目にさらされるので、様式が気になります。
「あの人、もう5月なのに冬用のコートを着ている・・・」とか・・・。
ふとんはこんなことを言われることはありません。なので、何か違和感を感じていても、そのままにしてしまっているのではないでしょうか。
「ちょっと寒いけど我慢しよう」とか。
しかし、服は、暑い・寒いで調整することができます。暑ければ脱ぐし寒ければ着ればいい。
【ふとん】はそうはいきません。なんせ寝ているのですから。
なので、この「あいの時期」になると、体調を崩される人が、弊社浦上ふとん店にも多数こられます。
「この時期にあった、【ふとん】はないものか?」と。
合いの時期のふとん≒合い掛けふとん
実は、合いの時期の【ふとん】のことを【合い掛けふとん】といいます。
すでにあるのですが、これがあまり浸透していない。
理由はいくつかあると思いますが、やはり「面倒臭い」というのが一番だと思います。
でも、暑い寒いを考えて毛布を出し入れしたりするよりも、【合い掛けふとん】を一枚用意しておけば、実は労力は少なかったりします。
また、思わぬ効用として、冬用のふとんを酷使しないので、冬用ふとんが長持ちしたりします。これはコスト的なメリットです。
ここまで話が進めば、次はこんなご質問が聞こえてきます。
「じゃ、どんな合い掛けふとんを選べばいいの?」
このご質問には、様々な状況があるので、一概に言えませんが、あえて言うとすると、
ずばり、「冬用の羽毛ふとんの充填量の半分」を目安にするといいでしょう。
北海道と九州では違いますし、ご家庭の環境によっても違いますが、今現在使われている冬用羽毛ふとんを参考にするのがベストだと思います。
「合い掛け【ふとん】」で、意外に長い[合いの時期]を快適にお過ごしください 。