先日、枕が合わない気がするというお悩みで来店されたお客様との会話の中で、現在低反発枕を使っているとのことなので、「高反発のほうが合うのではないですか?」とご提案したところ、
「硬い枕は嫌なんです。」
とバッサリ…。
<硬い「まくら」のイメージ・・・?>
みなさん勘違いされている方が多いのですが、高反発は反発力が高いだけで、硬いわけではないのです。
低反発素材の柔らかさからなのか、“高”反発ではなく“硬”反発と勘違いされている方が多いのです。
そのお客さまには、低反発と高反発の違いについてしっかりお伝えさせていただき、確かに!と納得されて高反発まくらをお選びいただきました。
そこで本日は『ふとん』がそんな高反発と低反発の違いについてお伝えいたします。
まず、高反発と低反発ですが、どうしても低反発の柔らかさのほうがイメージしやすく、高反発=硬反発というイメージの方も多いかと思います。そこでイメージしていただきたいのが、靴底です。
近年、ナイキが高反発厚底シューズを開発し、陸上タイムが伸びすぎて使用禁止へといったニュースがありました。これは、踏み込んだ際につぶれた靴底部分が瞬時に“高い”反発で元に戻っていく。この繰り返しがタイム向上に繋がったそうです。
このように、“高”反発というのはつぶれたものが元に戻る力が強いということなのです。私が言い出した言葉で恐縮なのですが、そもそも硬いものはつぶれないので反発も起きにくいのです。
<”高”反発=元に戻る力が強い>
次に、高反発と低反発どっちがおススメなのか、というお話に移らせていただきます。
高反発マットレスと低反発マットレスですが、私は断然高反発素材マットレスをおススメしています。
その理由としては、筋電図データで検証されているのですが、高反発マットレスで寝た際と低反発マットレスで寝た際では高反発マットレスで寝たほうが筋肉疲労が起きないというデータがあります。これは、低反発素材は体が沈み込むため、うまく寝返りができず、悪い姿勢のまま一晩過ごしてしまうからだそうです。
一方、高反発マットレスは寝返りもしやすく、楽な姿勢で寝ることができるので、結果筋肉疲労も起きにくくなるのです。
それじゃあ低反発マットレスは買わないほうがいいのか。と言われるとそんなこともなく、低反発素材にもメリットはあります。それは高反発素材にはない高い密着率ということです。その為、やせ型で寒がりで汗をかきにくい方にはピッタリの素材になっています。
<自分の体にあったマットレス>
ここだけのお話ですが、TVショッピングは今でも低反発素材を推しています。
それは、低反発が流行った時代に高反発の硬いものより柔らかい低反発を!と大々的に売りすぎたので、もういまさらやっぱり高反発がよかったみたいです!なんてことが言えなくなってしまっているのです…。
これまでTVショッピングなどで低反発がいいんです!という宣伝で買ってしまった方や、これまでのお話で興味を持っていただいた方、ぜひともお近くのふとん店で高反発素材を体験してみてください。毎日の睡眠が見違えてよくなるはずです。
しかし、それでもそんなにやせ型じゃないけど低反発に変えてから、すっごく調子がいいいといわれる方もいらっしゃいます。
そんな話しを聞くと私は、その前はどれほど体に合ってない『ふとん』を使われていたんだろう…と感じます。
確かに、低反発素材はさわっていて気持ちいいです。しかし、その寝付くまでの一瞬の気持ちよさで、人生の3分の1を悪い姿勢で過ごすのか、人生の3分の1を楽な姿勢で過ごすのか。断然後者がいいと考えています。
TVショッピングの罠にはまって買うのではなく、どうせ買うのであれば一度プロの意見を聞いてみませんか?低反発と高反発を体験してからの購入でも遅くないと思います。
ふとんのことなら『ふとん』のプロが揃う、浦上ふとん店へ
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